2022年05月13日

パンツの丈採寸編

パンツの丈採寸編

パンツの丈詰めをする時に“そもそもどうやって測ればいいんだろう?”、“股下ってなんだろう?”や“このパンツと同じ長さにしてほしい…”などいろいろと心配なことや疑問がある方も多いのではないでしょうか。


実際にお直しのお店に行けば店員さんが自分の要望にあった丈を合わせてくれるので、“とりあえず行ってみようかなぁ

”と思うかもしれません。

しかし、当店のようなインターネット上のお直し屋でも安心してご利用いただけるように、今回はパンツの丈詰めで重要なフィッティング(試着)と採寸について紹介していきたいと思います。




~フィッティングから採寸までの流れ~


準備するもの

・丈詰めするパンツ

・全身が写る鏡

・長さを測るもの(メジャーか定規) 

・ダブルクリップか安全ピン

 (安全ピンは素材や厚みによって生地に穴が開いてしまうことがあるので、向かない場合もあります)

 

それでは、長さをみていきます。

パンツの丈を決めるとき、一番大事なのはウエストの位置です。

この位置が試着時と使用時で違うと穿いた時に丈感が変わってしまいます。

なので、普段ベルトをする方は試着時にも使用することをおすすめします。


ウエストの位置が決まったら裾を折り、クリップかピンでとめます。この時ピンは右足の内側を留めるようにして下さい。

裾幅が広い場合や折りがキープできない素材の場合は、何か所か留めて丈感を確認するとわかりやすいです。

 



続いて、鏡で長さを確認します。この時に真っすぐに立っていないと長く見えてしまうので注意しましょう。鏡に対して横向きに立ち、かかと側の長さを確認したり、靴を履いてみたりするのもいいと思います。



長さが決まったらピンが取れないように脱ぎ、折り返しの部分が何㎝あるかを定規またはメジャーで測りましょう。

(スマートフォンなどの計測アプリは正確に測れない可能性があるためおすすめしません)



これが詰める長さになります。


以上がフィッティングから採寸までの流れになります。



~その他の測り方 股下~

※股下で測る場合、測り方によって長さが変わってしまう恐れがあるため、当店では上記の「詰める長さを測る」方法を推奨しております。


股下指定にてご注文の場合はプルダウンにて「股下」を選択した上で、ご希望の寸法を記入してください。


股下の長さを指定する場合は次の方法で採寸します。



股下の長さは、パンツの股の縫い目の交差点から裾までのことです。



長さは右足を測っていきます。

平らなところでウエストを左に、右足を下に置いてください。


左足をめくり下の写真のように縫い目の交差点の所を起点にして、縫い目に沿わせて裾まで測っていきます。

この時、起点部分の布が浮かないように注意して下さい。



これで基本的なパンツの股下が測れます。

しかし全部がこのように測れるわけではありません。


股のところに縫い目が2本ある場合は、前の起点から縫い目の線に沿って裾まで測ります。

股のところがY字のマチになっている場合は、前の起点からまっすぐ測るのではなく、下記の図のように“へ”の字になるように測ります。



いつも穿いているパンツと同じ股下〇〇cmでお直しを依頼したけど、穿いてみたらそのパンツより丈が短かったり長かったという経験はありませんか?

それは何故かというと「パンツによって股上の深さが変わるから」です。



上の画像のように、スキニーパンツとスウェットパンツを穿き比べると、股上の深さが違うことがわかります。

スキニーパンツは股上が浅いので股の部分に生地がぴったりフィットしますが、それに対してスウェットパンツは股上が深いので股の部分にゆとりがあります。

上記は極端な例ですが、同じスラックスでもブランドやデザインによって股上の深さが変わることは珍しくありません。


ただ、1着1着穿いて測るのは面倒という場合もありますよね?

当店ではこちらの採寸方法ではご注文を承っていませんが、異なるパンツでおおまかに着用感を合わせる採寸方法も存在します。



~番外編 総丈~

※当店ではこちらの採寸方法でのご注文は承っておりません。


総丈とは、ベルト布(もしくはウエスト上部)の1番上から裾までの長さを指します。

総丈は外側の縫い目に沿って測っていきます。

この方法で測ると、ウエスト位置が同じであればパンツの丈感を合わせることができます。

ただしハイウエストやローウエストなど、基準となるウエストの位置が違うと丈感が変わる場合があるのでそちらは注意が必要です。


いずれにしてもパンツはそれぞれ作りが異なる為、お直し屋としては1着ずつ試着することをおすすめしています。



以上がパンツの丈詰め採寸編です。


パンツにも採寸方法にも色々な種類があり”どの測り方がいいの?”、“やっぱり股下ってよくわからない”という方は詰める長さが分かればいいので、フィッティングして折り返した布の長さを測れば大丈夫です。

次回は、パンツの裾の仕上がりについてご紹介致しますので、そちらも合わせてご覧ください。



CocotonはブログやSNSを通してお直しの紹介や提案を行っていきますので、参考にして素敵なお直しのある生活をお過ごしください('ω')♡



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