2022年08月10日

高身長さん向けの洋服のお直し

高身長さん向けの洋服のお直し

こんにちは、洋服のお直しのお店「CoCoton(ココン)」です。


今回は"高身長さん向けのお直し"を2つ、紹介したいと思います。




身長とファッションというものは切っても切れない関係ですよね。


実は筆者も170cmを超える高身長女子です。


パンツはいつも丈が短く、つんつるてんになってしまいますし、

長袖のカットソーが七分丈になってしまう、なんてこともあります。



ですがこういった「丈が短い」という悩みを口に出すと

嫌味のように受け取られてしまうことも多いです。


足が長いなんてことはなく、ただ体の全部が長いだけなのに・・・



なので、人に言いづらい悩みでもありますね。



最近では高身長さん向けのアパレルブランドもあったり、

洋服を買う時の選択肢は増えてきていると思いますが・・・


当店はお直し屋ですので、

お手持ちの洋服を「どうにかできるかもしれない」ということを

ぜひ知っていただきたいです。




★今回は紳士スラックスや学生服などの元々丈が出せるように

生地を多めに残してあるものについては除いて説明させていただきます。





はじめに



まず、高身長さんにオススメしたいお直しは

『丈出し(丈を長くする・伸ばす)』というお直しです。


『丈詰め(短くする)』の反対ですね。



ですが『丈詰め』と違い、この『丈出し』には注意点が2つあります。


1つ目は『出し(長くする・伸ばす)』という作業は

今現在縫われている部分を一旦ほどいて縫い直すので

ほどき跡(針による小さな傷・穴)折り跡(折り目のスレ・汚れ・あたり等)

が目立つ場合が多いということです。



そして2つ目は、『出し』には限界があるということです。


こちらは想像しやすいと思いますが、

長いものを短くすることはできても、短いものを長くすることは難しいですよね。


生地自体が、その長さで仕上げるためにカットされているので

どのアイテムにおいても1cm〜2cmくらいが限界だったりします。




このことを理解した上で、『丈出し』を選択肢に入れていただけたらと思います

当店の既存のメニューには学生服以外に丈出しのメニューを取り入れていません、それはアイテムごとに縫いしろの処理や長さが異なるからです…!
LINEやメールにて事前にお問い合わせいただければ、ご自身のアイテムがどれくらい着丈を長く出来るのか当店で確認させていただくことも可能です◎
是非一度ご相談くださいね。



それでは、具体例を下記に2つ紹介していきます。





⒈ パンツ(ズボン)の丈出し



1番多いお悩みはやはりパンツの丈ではないでしょうか?


試着しないで買ったものはもちろん、

通販サイトでサイズの股下寸法を見て「これくらいなら大丈夫そう」と

思って買ったのに、届いてみたら短かった、なんてことありますよね・・・



実際、パンツの股下寸法というのは

そのパンツの股上の深さによって変わってきます。


なので、ものによって股下の長さは違うのです。


「いつも履いてるパンツがこれくらい」「スーツは確かこの長さだった」

と思ったのに長さが違った、という経験がある方はこの為かと思います。



そんなパンツ丈ですが、

大体のものが少なくとも1cm〜は丈を出すことができます。



※丈出しができないパンツもあります。


裾の仕立てが切りっぱなしになってるもの(内側に折り返しがない)、

折り返しはあるけど1〜1.5cm程しかなく、縫い代生地が余ってないもの

このような状態のものは丈出しは残念ながら不可能です・・・



逆に裾の内側に生地が2cm以上余っているものは、丈出しが可能です。




例えばシングル仕上げのもの。


内側に一折りしてまつってあり、表からは縫い目が見えない仕上がりです。


婦人のシングル仕上げのパンツは

この内側の折り返しの幅が4cm前後のものが多いです。


この場合、縫うために1cmは残しますが、3cmは丈出しが可能です。




では、ジーンズなどの三つ折り仕上げのものはどうでしょう。


生地が残っていて比較的に丈出しがしやすいシングルに対し、

三つ折りは生地が仕上がっている丈ギリギリでカットされているため、丈を出すことは難しいです。



ですが一度縫い目をほどき、縫い方を少し変えると丈を出すことが出来ます。


縫い方を変える、というのは生地がどうしても足りなくなるため

三つ折りではなく二つ折りにし、端をロックミシンで始末し、

ステッチをかけ直す仕立てに変更するということです。


こうすることで1cm〜1.5cm程は長く出来ます。


このとき、ステッチ幅※ が、元々の幅より狭くなることが多いです。


※裾の端から縫い目までの長さ。(ジーンズであれば平均で1〜1.5cm)



ステッチ幅はデザインに関わるので

ここが狭くなるのが嫌、という方にはおすすめできません・・・


また、特にジーンズやカジュアル系のパンツの三つ折りは

初めに説明したほどき跡・折り跡がとても目立つ場合が多いです。



ですが、とにかく少しでも長くしたい!という方にはおすすめの方法です。



ものによって出せる量も変わってきますので、

気になった方はぜひお気軽にお問い合わせください。





⒉ コートの袖丈出し



コートやジャケットの袖が短い・・・これもよくありますね。


ですが袖丈に関しては、「出すのは難しいだろうな」と、

諦めてしまっている方が多いように思います。



実はコートやジャケットの袖も丈出しができるものが多いのです。


※仕立てによっては丈出しが不可の場合もあります。




一般的なコートの袖口の内側の折り返しは4cm程で

この場合だと袖丈は2cmくらいは出すことが出来ます。


その際、裏地が足りなくなるためその生地を継ぎ足します。


継ぎ足す生地は元の生地とは色味が変わってしまいますが、

あくまで裏地なので表からの見た目には影響はありません。



また、裏地だけでなく表地も継ぎ足すと更に1cmほど袖を出すことが出来ます。



表地を継ぎ足すと言っても、袖口の折り返しの部分に縫い目がくるので

こちらも表からの見た目には影響ありません。


※冒頭で説明した折跡・ほどき跡は残ります。



数字を出して説明していますが、パンツと同様、ものによって

変わりますのでこちらも興味のある方はぜひ1度お問い合わせください。



コートの袖丈は少しでも出せると見た目が大きく変わるので

筆者も自分でよくやっていて、オススメしたいお直しです。





最後に



今回は"高身長さん向けのお直し"を2つ紹介させていただきました。



デザインは好きなのに丈が短くて結局着てない・・・

そんなタンスの奥で眠っている洋服を

「どうにかできるかもしれない」と思っていただけたでしょうか?



「こういう場合はどうなんだろう?」「もっと詳しく知りたい!」

という方はCoCotonスタッフにお気軽にご相談ください。



高身長の方にも"お直し"の選択肢をもっていただけたら嬉しいです。



CoCoton公式SNSでも情報を発信しておりますので覗いてみてくださいね♪





担当:N




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